「データ分析」はあくまで手段。大切なのは「解決すべき課題は何か?」から考えること#デジプロのオープン日報
こんにちは!DIGIPRO DAYS編集部です。
エン・ジャパンでは日報の文化があり、全社員がその日の学びを言語化することで、学びの共有を行っています。
この記事では「オープン日報」として、デジプロ社員の日報から抜粋をして、学びの共有をいたします。
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「データ分析」はあくまで手段。課題を起点に考えることが大事
データの分析や基盤整備を行うデータサイエンスグループでは、毎週ミートアップを行っています。
メンバーの自己紹介や、全体向けの広報、その時々に応じた相談・議論などを行っていきます。
先日のミートアップでデータサイエンスグループのマネージャーから受けた話と、それを踏まえて考えた点について記載します。
「データ分析でどうやって成果を上げるか」という思考では、上手くいかない場合がある
データサイエンスグループのミッションは、データを活用してプロダクトのグロースに寄与することです。
そのため、思考としても
「どのようにデータを活用できるだろうか?」
「データを活用すれば課題が解決できるはず」
と考えがちになるかもしれません。
もちろんこの考えも大切で、必要な場合もありますが、
「データを見たけれど結局何が課題で、どのように解決できるのかが分からない」
「結局施策につながらそうで、あまり意味が無いデータを出してしまった」
という経験をお持ちの方も少なくないと思います。
様々な本や記事でも言われていることにはなりますが、あくまでもデータ分析は「手段」です。
目的は別にあるということを常に念頭に置いておく必要があります。
「目標達成のために、解決すべき課題は何か?」から考える
では、データ分析を手段とした場合の目的は何かというと「課題解決」であり、「事業の目標達成」になります。
もう少し具体的に書くと、課題というのは理想と現実のギャップと考えられます。
理想というのは、目標達成をしている状態で、更にその先に目指している事業の姿(ユーザーに提供したい価値)を指します。
データ分析を通じて、現状の課題が明確になり、その課題を解決していくことによって、事業の目標が達成していくのです。
抽象的な話が続いてしまったので、ひとつ思い当たった私の事例を話せればと思います。
今私がデータ分析担当として目標を追っているプロダクトがあるのですが、目標の応募数が、以前と比べてやや鈍化傾向にあります。
応募数が鈍化傾向で、今後どのように伸ばしていけばよいのかを考えるために、データを見たり、分析していたりしたのですが、有効な示唆を得られない状態が続いていました。
そこで、一旦データから離れて、課題起点に考えてみることにしました。
まず抜けていた視点が理想状態です。いつまでに何応募数を目指せばよいのかが曖昧になっていたので、それを明確にします。
その上で、現状と比較すると、今後いつまでに、どの程度成長させていく必要があるのかが明確になりました。(明らかに数が不足していたので、急ピッチで埋めていく必要があることを痛感)
次に考えたのは、「今まではどのように応募数が伸びてきたのか?」ということです。
「応募数が急激に伸びていた」という体感は持っていたので、改めて応募数と、その他関連指標の推移、行っていた施策を洗い出します。
それらを照らし合わせると、色々要因があり、たとえば会員登録数の増加やメルマガの開始や強化などが当たります。
いわゆる「分母を増やしていく施策によって伸びていた」ことが分かってきました(もちろん、それだけではないですが大きく影響したという観点で)
ここまでくると、「分母を増やす施策は限界があるから、他の観点でグロースに寄与するドライバーを見つけていく必要がある(たとえばセグメント毎に最適化した施策を行うなど)」などといった方向性が見えてくるので、後はデータも参照しながら、具体的に検討していくこともできそうです。
上記はあくまで例ですが、いきなり応募数鈍化の要因を細かいデータから探そうと思っても見つかりにくいかもしれず、事業全体を見据えた上での課題を考えていくことでより明確になってくると感じます。
ちなみに余談ですが、データサイエンスグループに所属している、データアナリスト・データサイエンティストは、各プロダクトのグロースプロジェクトにアサインされて、マーケターやPdMとともに、目標を追っています。
だからこそ、プロジェクトメンバーの一員として目標を追っていく視点が大切で、課題(理想と現実のギャップ)は何かを考えて、それをより明確にするため、施策に落としていくために、どのようにデータを活用できるのか、を考えていくことで、目標達成につながっていくでしょう。
まとめ
今回は、データ分析をする上で、気を付けたいポイントについて紹介しました。データアナリストやデータサイエンティストでなくても、データを活用していく仕事に就かれている方も少なくないと思います。
「データを見ていても、結局示唆が得られない」
「施策につながりそうな気配もない」
このような状態に陥りそうになった際は、ぜひ考え方のヒントにしていただけると嬉しいです。
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