UI・UX改善につなげる!施策で見直したい3つの考え方
こんにちは、エン転職のアプリマーケティングを担当している宮﨑です。
今回は去年登壇した「今日からできる!モバイルアプリのUI・UX改善セミナー」というイベントで話した内容のサマリ記事になります。
ユーザーにある行動を促したいけど…!
■行動されない理由を説明できない
■施策のアイディアが浮かばない
■やりっぱなしの施策が積もっていく
こうしたありがちな壁を突破するための3つの考え方をまとめています。それではいってみましょう!
①要素を探す「フォッグモデル」
行動 = きっかけ × 動機 × 実行能力
ユーザーが何か行動をする時は「きっかけ/動機/実行能力」の3点を満たす必要があるという考え方。アプリ内の行動に置き換えることで、足りてない要素を施策で補っていきます。
きっかけがないと、気づかない
■YouTube Music:有料化導線の工夫
再生中にアプリを閉じた瞬間にPush通知でオフライン再生機能を訴求。
動機がないと、やる気にならない
■サンマルクカフェ:クーポン施策
「抽選クーポンが当たりました!」とプレミア感を増すことで、30円引きでも嬉しさが増える工夫。
実行能力がないと、離脱する
■FamiPay:会員登録導線の工夫
入力画面に行く前にあえて1画面を差し込む仕様。簡単訴求とクマで心理的負担を下げていて面白い。
フォッグモデルを活用したUI改善の事例をまとめたnoteもあるので、もし興味があれば合わせてチェックしてみてください。
②穴を見つける「アプリの内と外」
フォッグモデルの3要素 × アプリの内と外
アプリを起動していない時と使っている最中ではユーザーの関心や態度は大きく変わります。
アプリの外にユーザーがいる場合。サービスへの集中度は無く、どうサービスに戻ってきてもらうか?が施策のポイントに。打てる手としてPush通知やメルマガなどが該当します。
逆にアプリの中に既にいる場合。サービスへの集中度は高く、どう適切なアクションをとってもらうか?が施策のポイントに。打てる手としてUI変更やIn-Appメッセージなどが該当します。
何か目的を持ってアプリを触っている時に、モーダルやバナー地獄と出会うと、気が散ってむしろ何も行動しなくなる…という状態は良く目にします。
コミュニケーションが変わるため、内と外両方でフォッグモデルの3要素を揃えることが大切です。見える化して穴がないか確認してみると新しい施策のヒントになります。
アプリの内・外で使って欲しい行動の「きっかけ」を最大化しつつ、「動機」「実行能力」を色々試していくイメージです。
例えばメルカリのメルペイの事例。目指す行動はメルペイを利用してもらうこと。アプリを触っているとUI変更・Push通知・In-Appメッセージとアプリ内外問わず「きっかけ」が多いことがわかります。
■メルカリ:アプリ内・外両方×きっかけ施策
ポイントがもらえる、という動機をPush通知・In-Appメッセージで訴求。
■メルカリ:アプリ内×きっかけ施策
アプデによるUI変更でメルペイスマート払い以外を選択時にメルペイ訴求を出す仕様に。
③施策効果を伸ばす「3種の神器」
施策効果 = ジブンゴト化 × メリット × やり方
施策を振り返る時に見返すと良いコミュニケーションの3つのポイント。フォッグモデルのように弱い要素がないかを探すことで改善案がでてきます。
3つのうち「メリット」はフォッグモデルの「動機」とほぼ同じなためここでは割愛。残りの2つについて話します。
【ジブンゴト化】しないとスルーされる
Push通知にメルマガに広告…ユーザーには日々大量の「きっかけ」が届いているので、自分のことだと思われないと埋もれてしまう。
■エン転職:特集告知の改善
特集を紹介する際にエリア情報を追記。希望に合った特集だと伝えたことで開封率が改善。
■クラシル:キャンペーン告知施策
限定の2文字を使うことで目にとまりやすい告知に。
【やり方】がないと動かない
ユーザーがやる気になっても、具体的なアクションを伝えないと意外と道をそれて実行されないもの。「だからどうする」を明確に。
■Pairs:やり方訴求のPush通知
どちらも「多くの女性がログインしている」という状況を伝えているが、Pairsは何をするかまで具体的。
■Clubhouse:Push通知の許諾画面
許諾画面の前に許可するように訴求する画面を用意。一目で何をして欲しいかがまるわかり。
さいごに
3つの考え方はいかがでしたか?使えるフレームワークが増えれば困ったときの引き出しになるので、改善を止めずに前に進めやすくなると思います。良かったら試してみてください!
少しでも良いアプリにしていけるように僕自身今後も精進していきます。
また、僕が所属しているデジプロでは一緒にサービスを創り・広めていく仲間を募集しているので、興味のある方はぜひチェックしてみてください!