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内気なエンジニアが人間関係の悩みを勉強会で解決した話

TL;DR
・エンジニア同士の勉強会を開催してみたら人間関係も良くなった
・ポイントは、「続けるのが苦痛でない勉強会」
・定期的にアウトプットする習慣をつけるのは大切

職場では人間関係の悩みが尽きない

職場のチームメンバとのコミュニケーションはとても重要なものです。コミュニケーションが日頃から適切に取れていれば業務の効率も上がりますし、なにより心身健やかに仕事人生を送ることができます。

他方、職場でのコミュニケーションに苦手意識を抱える人も多くいらっしゃると思います。業務上関わりのあるメンバとのコミュニケーションはともかく、業務での繋がりがないメンバとどうコミュニケーションを取ったものか、難しさを感じる場面も多いでしょう。

例えば同じエンジニアのグループに所属している10人弱のメンバ、それぞれ得意分野や担当プロダクトが異なる中、ある人はある人とほとんど口を聞いたこともない、ある人はある人の業務内容をほとんど全く何も知らないということも容易に起こり得ます。同じプロダクトを担当する数名の同僚を除き、例えば私の上長が何の仕事をしているのか、彼が本当はどういう強みを持ったエンジニアなのか全くわからなかったり

私と絡みのないエンジニアAさんとエンジニアBさんが近くで談笑しています。私はAさんとBさんがそれぞれ今何の仕事をしているのか、微かな噂程度しか知りません。これまでに彼らと言葉を交わした回数も(少ないので)覚えています。そして一瞬Aさんと目があったような気がするわけです。Aさんは私の方を見て何か言っているのでしょうか。もしかしたら彼らは私を嘲笑しているのかもしれません。私は知らないうちに何かやらかしていて、遠巻きに噂されているのかもしれません。

実を言うと私はあまりコミュニケーションが得意な方ではありません。ちょっと遠くの島まで歩み寄って「YOUは会社で何しているの?」なんて気楽に聞けない性格なものだから、「あの人はこういう大きな案件を・・・」みたいな話を人づてに、極めて断片的に耳にするのが私に入ってくる情報の全てです。もしかしたら私があまりにコミュニケーションに難があり使いづらい人材だから、情報を伝える価値もないと判断されているのかもしれません。とても悲しいことです。これが私です。

私は自分を鼓舞するエンジニアでありたい

なんだかとてもつらい気持ちになってきました。

はじめまして。エンジニアの林です。Video Interviewの開発を担当させていただいております。社歴は浅く2020年3月時点ではまだ1年半経過しておりません。長所は耳が良いことと腕が長いこと、短所は腹が出ていることです。最近リングフィットアドベンチャーを熱心にやっています。

冒頭に書いたようなことは、私に限らずとてもよくある話だと思っています。要は、「職場でのコミュニケーションが乏しい」→「周りの人のことをよく知らない」→「周りの人が自分の悪口を言っているような気がする」ということです。これはアパートなどのご近所トラブルにも言える話だと思うのですが、実際には周りの人のことをちゃんと知っていればそこまで不信感を抱かずに平和に暮らしていけるものです。近所付き合いはとても大切です。

近所付き合いともう一つ、忘れてはならないことは、自己肯定感を常に持ち続けることだと思います。自己肯定感を持つことで上記のようなダークサイドに堕ちたときでも自力で這い上がることができます。例えば私はSlackの自分のアイコンに、自分を褒め称える言葉を入れて使っています。他の人も自分のアイコンを目にするはずなので若干恥ずかしいところもありますが、「人の目があるところで自分を褒める」という体験はたしかに自己肯定感を向上させてくれます。

職場での近所付き合いはとても難しい

職場での近所付き合いはまず同じ部署からということになりますが、冒頭に述べたように私の所属する部署は横のつながりが若干希薄です。まずはなんとかして絡みを作るべきと私は考えました。

今年で33歳になった私はぎりぎり昭和生まれ。昭和生まれと言ったら飲みニケーションです。20代前半のころは死ぬほど嫌いだったお酒も、20代後半からは気づいたら毎日飲むようになりました。このお酒の力を借りて同僚と仲良くなったらどうでしょう・・・と考えた時期が私にもありました。

結論から言うと、皆が皆必ずしもお酒が好きなわけではないし、家庭のある人も多い私達の部署には向かないので声を掛ける前に諦めました。そもそもまだ仲良くない人をどうお酒に誘ったらいいのか全然わかりません。意を決して宴会を開いてみたところで、トイレの中で「どう立ち回ったら2次会に行く流れを阻止できるか」を相談する同僚の姿を想像するだけで涙が出てきてしまいます。

共通の趣味を持ってプライベートな会話をするという作戦も少しは考えました。麻雀をする者、スノボを嗜む者、ライブを楽しむ者、楽器演奏を楽しむ者、日夜ゲームに勤しむ者など、様々な趣味を持ったメンバが周囲にはおります。しかし、皆が皆、とてもバラバラな趣味をお持ちなので、私が一つ一つの趣味を習得しながら一人ずつ落としていくという時間的な無理ゲーが始まる予感しかせず、この作戦は諦めました。この辺、若干にわかでも相手の趣味に合わせた会話ができるような高度なスキルを自分が持っていたら、大分生きやすかったかもしれません。それができるのは一部のコミュニケーション強者だけです。

諦めかけたその時、ひらめいた社内勉強会という口実

本当はただ諦めてひとり酒をしていただけなのですが、「社内勉強会を口実にみんなと仲良くなろう!」というどうしようもなく邪なアイデアがある日突然ぽんと浮かびました。

というのも、実は以前からVideo Interview開発チーム内ではTypeScript等のスキル向上を目的とした勉強会を実施しており、参加者が少ないがために発表メンバが著しく偏るという問題に悩まされていたのです。

この勉強会をもっと大きくエンジニアリンググループ全体の催し物として、みんなで発表事項を持ち寄る形にしたらどうか、という発想です。互いが何をしていて何に興味があるのか、これが知れて損する人はいないはず!

でも、社内勉強会って続かないんでしょ

酒に酔ったテンションで名案を思いついた私ですが、翌日になると冷静になって解決しないといけない課題の存在に気づきます。よくある、勉強会が続かなくなるあの現象の対策を考えておかなくてはなりません。

最初は参加者の皆もテンションが高く、一見うまくいきかけた勉強会もだんだん勉強会そのものが負担になったり予定が合わなくなったりして、なんとなくリスケ・リスケ・・・の末にうやむやに立ち消えになってしまうあれです。一度たち消えてしまうと、以降は誰もその勉強会があったことを口に出せない空気になるので注意が必要です。

勉強会が続かなくなってしまう原因を私なりに考えてみました。

準備が負担で皆発表したがらなくなる
・同じメンバに負担が集中して不平不満が溜まる
・自分のレベルでは皆に共有できる知識がない、と尻込みしてしまう
・業務に直接役立つ内容でシェアできることが見つからない
・何だかんだ言って上長が満足するような内容じゃなきゃいけないんでしょ

勝手な想像で、このあたりかなと当たりをつけました。なので、このような状態にならないよう慎重に勉強会を組み立てていきます。コンセプトは、「続けるのが苦痛でない勉強会」です。

続けるのが苦痛でない勉強会というコンセプト

まず、私は最初に、皆に対しこの勉強会のコンセプトを共有しました。ポイントは、

・続けるのが苦痛でない
・事前準備に手間を掛けない
・内容は技術系であれば何でもあり

の3点です。何でもありと言っても私の同僚の方々は皆プロフェッショナルです。細かな技術力の差はあれど、皆色々持っているので、苦痛にさえならなければそれなりに有意義な時間を共有できるという確信はありました。

続いてルールですが、

【発表内容】
・なんでもいいから技術系の話題を発表者が持ってくる
・誰もが知る基礎的な内容でも問題なし

 →それを基礎だと思っているのはあなただけかも? 誰かにとっては専門外の学びになるかもしれない
・業務に使わない技術でも問題なし
 →その学びは巡り巡って何かの役に立つかも知れない
・スタイルは問わない。ハンズオンでも一方的にトークするのでも。
・当面は持ち回りでやってみる

 →皆やってみないことには心のハードルは下がらないので

【持ち時間】
・5分〜30分
 →好きな内容で発表できるようにするため。時間に制限は持たせない方針

暗黙化したルールに則って互いに空気を読みながら進めていくスタイルになると息苦しさで私が辛いので、前もって自由であることをルールで明記しました。

さらに、最初に発表する方々はどういうテーマを扱ったら良いのかわからないと思うので、とりあえず思いつく限りのテーマ例を提示しました。ただの参考ではありますが、とにかくハードルを下げます。

【テーマ例として上げたものたち】
・Docker入門
・code golf大会
・Laravel入門
・PHPのハマりどころ紹介
・AWSのイケてるサービス紹介
・社外の勉強会でこういうものを学んだという話
・Express 5.0を触ってみた
・Goの使い所と設計思想紹介
・Salesforce入門
・AWK入門

このような形で準備をすすめ、皆への説明を行い、上長の許可も取り付け、見事勉強会を見切り発車しました。これで私も同僚の業務や得意分野を知ることが可能になり、仲良くキャッキャウフフとお喋りできる未来が到来します。孤独だった毎日に別れを告げることができるのです。

勉強会をやってみた結果

実際にフリースタイル社内勉強会をはじめてみると当初心配していたほどウケは悪くはなく、次第に業務委託メンバなども巻き込みながら勢力を拡大していくことになりました。

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こういうことを言うとハードルが上がると怒られてしまうのかも知れませんが、発表テーマも面白いものばかりでとても勉強になります。実例をいくつか紹介しますと、
・JavaScriptのidiomとか、よく引っかかる書き方とか、ベターな書き方とか
・Getting Started X-Ray
・Gitのあらゆるトラブルが解決する神ノウハウ集を翻訳した

このような感じです。自分の得意なことを気軽に共有という空気が出来てきている、と思っています。

同僚をよく知らないから、よく知る機会を作りたいという当初の目的もそれなりに果たすことができました。どういうことに皆が興味を持っているのか、皆が何に強いのかが明らかになってきました。他にも、勉強会を開催してみて得られた知見はいくつかあります。

まず、社内勉強会はこれまでエンジニアリンググループではあまり習慣化されてこなかったアウトプットを行う良い機会になりました。アウトプットは、新たな気づきやインプットの精度向上に繋がります。また勉強会がきっかけかどうかは知りませんが、メンバ同士の交流も以前と比べて活発化したように思います。

5分〜30分という時間設定は意外と短いようで、この時間をオーバーする人も少なからず見受けられました。このあたりは、必要以上に皆の時間を拘束しすぎないよう、しかし発表者がやりたいことはちゃんとできるように調整をしていく必要があります。

少し困ったことは、途中で参加人数が増えてきたために、なかなか自分の番が巡ってこないという問題です。皆が同程度に壇上に立ちたいわけではないと思うので、今後は個人ごとに頻度をカスタムできる仕組みも必要かもしれません。

勉強会の今後

せっかく回りだしたこの勉強会、社内だけで閉じさせておくのは正直もったいないなと感じています。ゆくゆくは社外のエンジニアの方もお呼びして、定期的なエンジニアミートアップイベントに発展させたいと考えております。こういうやりたいと思ったことをやらせてくれるところは弊社のとても良いところだと思っています。

そして弊社に興味のある方もない方も、弊社で開催する勉強会に参加いただくと、弊社の魅力がいい感じに伝わるわけです。ピザやビールや寿司を会場に置いて、皆で楽しく交流をします。そうして何日かすると、私達の仲間が増えます。やったね!

という夢を見ています。

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