オウンドメディア編集者に必要なテクニカルスキルを定義してみる。
はじめまして。エン・ジャパン株式会社にて、「人事のミカタ」というサイトの編集長をしている、てづかと申します。
突然ですが、タイトルを見てページを開いてしまったあなた...。オウンドメディアの編集者、もしくはライターの方ですか?もしくはオウンドメディアを運営する会社の人事担当の方とか?
...オウンドメディアの編集者って、やる仕事がわりと広範で、将来のキャリアについて悩んでしまったり、外部から採用しようとすると全然マッチングしなかったり。他社でも似たような感じと聞きますが、いかがでしょう。
それってテクニカルスキルが定義できたら解決できちゃうのかも、と思ったのが本noteを書くきっかけ。「オウンドメディア編集者に必要なテクニカルスキルを定義してみた」というお話です。ぜひ最後までお読みいただければ幸いです。
はじめに
僕が在籍する編集チームは、現在メンバー8名。担当するメディアは8種(大体)。編集長の掛け持ち、メディアの掛け持ちあり。メルマガ作成やSNS運用もやってます。
初期のチームは、ライティング経験のある数人で、自社サービスのサポートコンテンツの作成や、ブランディングに寄与するような「オウンドメディア」の編集をするチームでした。
ここ数年で新しい仲間が増えはじめ、半年前には若手が社内異動してきてメンバー倍化。わー、嬉しい!と思ったのも束の間「若手のスキルって、どう伸ばすんでしたっけ」問題に直面。
ライティング専門の集団じゃないし、前述のようにやることは広範。メディアのKPIは追うし、目標を追うためにサイト改善をエンジニアにお願いしたり、取材インタビューはもちろん、写真撮影もして、記事公開したらSNSで拡散もするわけで...。
必要とされるテクニカルスキル(業務を遂行するにあたって必要な専門知識や技術)も多々あり、そもそも何ができるのか、何ができるようになればいいのか考えねばと思った時、上司のnoteが目の前に舞い降りました。
上司 岡田さんのnote
上記のステキnote内で、プロダクトマネージャーの必要スキルを可視化した「プロダクトマネージャー・スキルチャート・ヘクス」が爆誕。これを転用すれば、オウンドメディア編集者のスキルもいける(確信)、と。※詳細は、ぜひ岡田さんのnoteをご参照ください~。
オウンドメディア編集者版 SkillChart HEX(ヘクス)
6角形の意であるヘクス。レーダーチャートで各6個の頂点に対して、自分のスキルレベルを点数で表現することができる構造です。
オウンドメディア編集者に必要な6つのスキル領域とレベル設定
6つのスキル領域と、レベル1~5段階で設定しています。この項目ができていたら、レベルは1~という感じで見ていきます。では、行きます。
1.Writing/Direction
編集者として必須のテクニカルスキル。ライティング系のスキル。5段階にして、きちんと書ける~編集・ディレクション~全体の記事品質まで向上させるデスク系スキルにレベルアップします。
2.Delivery
記事は、作って終わりではなく届けるまでが編集者の仕事。自分の担当した記事はもちろん、チームメンバーの記事もシェア。記事ごとに読まれやすい読者層を想定し、最適なツール、メディアでの拡散を狙えるようになれば一人前。
3.Photo/Web/Design
簡単なデザイン、加工。撮影した写真のレタッチは誰でもできるようになりたいところ。Web知識に関しては、デザイナーさんやコーダーさんに依頼できるレベルの知識があれば最低限OK。ここは必ずしも順番で上がるものではなく、個々人で得意領域や順番が変わりそうです。
4.Growth
4.Growth~6.Domain Knowledgeに関しては、プロダクトマネージャーとあえて同じものを。Growthは、サイトの運用に関するスキルとなり、運用の維持から指標の集計・分析・レポートなどのスキルです。ここの部分が強い人がいる編集部は強いですきっと。数字、自分は苦手意識強いです。。。
5.Business
社外で取材インタビューをしたり、取材交渉等をする際や、社内でのプレゼン等に、必ず役に立つのがビジネススキル。担当するメディアをビジネスの視点でリードするためのスキル領域。
6.Domain Knowledge
所属する業界の知識についてのスキル。僕たちのチームであればHRサービスに関して多くの知識や情報を持っていることが必要です。自社の業界に関する知識に置き換えていただければよいかと。
SkillChart HEX(ヘクス)の使い方
①実際には、まず自己評価で自分の点数を全てつけてみます。
●たとえば、営業出身で、編集チームに異動したてのA君であれば...
ライティングを始めたばかりで、まだ先輩からの赤入れが沢山入るものの、
修正が減ってきたからライティングレベルは1。その分、チームに貢献しようと写真レタッチを早々に身に付けたため、デザインレベルは2...と点数をつけることができます。
●たとえばたとえば、異業界のオウンドメディア編集部から、転職してきたBさんの場合は...
ライティングスキルや記事を創るスキルに関してはレベル4台と高いものの、HR業界のことはこれから勉強。レベル1になるとレベル設定ができます。
②チームメンバーのへクスを重ねて、相対評価で調整する。
たとえばAさんはデザインをレベル2にしていて、Bさんはレベル3にしているけど、実は2人とも同じくらいのレベルだから、Bさんはレベル2にしよう....と調整していきます。
③チームメンバーのへクスを重ねて、足りないスキルを補うメンバー増員やスキル成長計画につなげる。
上記のへクスを重ねた図を見て、もうひとつわかることは足りないスキルの部分です。プロジェクトメンバーをアサインする際に、足りないスキル部分を補えるメンバーを探す...など検討することが可能です。
また、欲しい人材の要件を上長や人事担当者とする際に、ある程度このスキルチャートで説明することで、求人要項作成や人材紹介に役立つでしょう。
最後に、半期や通年でのスキル成長に関して、メンバーとの会話に使えます。るはず。はず、というのはこれから実践するからです。すみません。また、実践した結果は実例とともに共有させて頂ければ幸いです。
一緒に考えてくれる人、欲しい...です
オウンドメディア編集者に必要な6つのテクニカルスキル。定義はしてみたものの、本格運用はこれから。同じオウンドメディア編集に関わる方に、ご意見やご感想などいただければ、嬉しいです。
また、一緒になってへクスを実運用してみたい、エン・ジャパンでメディアに携わってみたいという方、大募集中です。一度合否関係なく、お話だけでもしてみませんか?お待ちしています。では!